Up 「合同」の指導法  


    「合同」は,「ぴったり重なる」を意味にして,指導します。

    「ぴったり重なる」を調べる方法は,「くまなくチェック」です。
    したがって,「くまなくチェック」が必要となる図形──自由曲線など──を,最初にもってきます。

      頂点の重ね合わせでチェックが済む「多角形」を使うのは,「ぴったり重なる」「くまなくチェック」の意義の指導にはなりません。


    つぎに,「くまなくチェック」の省力化を,主題化します。
    特別な図形では,この省力化が可能になります。
    また,この省力化が,「合同条件」の主題化に進みます。

    現行では,「合同条件」は「三角形の合同条件」しかないみたいになっています。
    「合同条件」の指導は,本来「合同条件」のつぎの意義を指導するものでなければなりません:
    • 「くまなくチェック」の省力化が考えられる
    • この省力化ができるのは,特別な図形の場合に限る

    このような指導にするためには,たとえばつぎの順番で「合同条件」をやっていくといいでしょう:

    1. 線分 (「長さが同じ」)
    2. 円 (「半径の長さが同じ」)
    3. 正多角形 (「頂点の数が同じで,1つの辺の長さが同じ」)
    4. ひし形 (「1つの辺の長さが同じで,1つの角の大きさが同じ」)
    5. 三角形



「図形」の指導
「合同」の主題研究
「同形」の主題研究
「図形」の主題研究