Up 数値間対応は,一定数 (単位依存) 倍になる」: 要旨 作成: 2011-04-12
更新: 2011-04-12


    「比例」の意味を,小学算数では「一方の量のn倍に,他方の量のn倍が応じる関係」と言い表す。これは比例の数学的定式化「f(q×n) = f(q)×n」と同じである。
    中学数学の「比例関数」は,比例関係の2量間対応から,単位を固定することによって数値間対応を導いたものである。

    授業では,比例関係から導い数値間対応が一定数倍の対応になること,そしてこれが単位依存であることを,観察する。 そしてこうなる理由を,押さえる。
    さらにこのときの定数の呼称として,「比例定数」の用語を導入する。

    つぎの図式が基本になるが,これを生徒の力に応じたものにしていく:


    ただし,現行に順うときは,「一方の数値の一定倍が他方の数値になる」の表現として「y=ax」を扱わねばならない。
    この表現は,「文字x,y」の解釈が厄介であり,生徒の躓きになる。 よって,教師の側で「y=ax」の意味を正しく捉えられていることが,重要になる。