Up 数は抽象,量は具体  


    「数は量の抽象」は,量を実体概念に定めるところから出発している。
    量には内包量と外延量がある」は,実体論として言っている。
    また,数に備わっているものは量に由来しなければならないので,「数の積は量の積の抽象」を言い出さねばならなくなる。

    これに対し,数学では,量は一つの形式のことであり,数はこの形式の要素になっている。 特に,量より先に数がある。

    実際,実体論を言うにしても,実体は,量ではなく,量をその上に読んでいるところのモノである。 しかも,「量を読む」の内容も,「数を使う」である。