Up 要 旨  


    ひとは何かを考えるとき,その何かに対する自分の想いで考える。
    「数」もこのように考えられてしまう。
    実際,「数」を論ずるといいながら自然数を論じているのが,よくあるパターンである。

    そしてこのレベルで,「数・量」に関する主題解釈や教材の議論や論争をやってしまう。
    この種の議論や論争は不毛なものになる。
    構造的に狂いがあるわけだから,理の当然として,不毛になる。

    逆に,自分を閉じこめている自然数の殻を破り,分数,正負の数,複素数へと視界を広げれば,不毛な議論や論争の外に立てることになる。