Up 数直線でかけ算」の立式 作成: 2011-12-01
更新: 2012-02-26


    「分数・小数のかけ算」の立式・計算の指導は,現行では文章題から始める。
    文章題には,比例関係の問題が用いられる:
      「1 cm3 が 2/5 g だと,4/3 cm3 では 何 g?」

    この問題に対し,「数直線」の図を,つぎの手順でつくる:
    これは,与えられた文章題の<体積と重さの比例関係>の構造を,そのまま受け取って作図するやり方であるが,つぎのやり方もある。
    すなわち,問題を「1あたり 2/5gは,4/3 では何g?」のように読む。 そして,<量としての数>を下辺としたつぎの「数直線」を描く:

    数直線でかけ算」の立式指導は,この段階で「2/5 × 4/3」の立式に及ぶ。
    あるいは,倍を書き入れたつぎの図を間に挿む場合もある:

    数学だと,ここはつぎの明証を経て数の積の立式に至るところである:
    1. 最初の問題を「2/5gの4/3倍が何g」に還元するプロセス
    2. 「2/5gの4/3倍が何g」を「2/5 × 4/3」に還元するプロセス

    現行は,1 を明証できない。 内容が「比例関係」であり,そして「数直線」は「比例関係」を既習としないものになっているからである。
    また,2 は明証無用になる。 数の「×」の意味を「1あたり量 ×いくつ分」にしているからである。