Up 要　旨 作成: 2009-01-15
更新: 2008-01-15

    学校教員は，つねに「指導力不足」の問題を抱える。 ──指導力のないまま教職に就き，そして努力しても指導力はなかなかつかない。

    「教える」ができるためには，「教える」の学習が必要である。
    「教える」をただ経験でやっている者は，「教える」をやれていないことに自分から気づけるようには，なかなかなれない。 つぎの調子で一方通行の授業をやってしまう：
      「相手に話すことは，相手が聴くこと」
      「相手に示すことは，相手が視ること」

    また，ことばでは
      「相手に話すことは，相手が聴くことではない」
      「相手に示すことは，相手が視ることではない」
    を受けとめることができても，カラダが伴っていかない。


    「指導力不足」の教員とは，つぎのことを知らなくて，したがって，やっていない教員のことである：
    1. 学生に，学習主題の意味/世界を与えること
    2. 学生に，学習の仕方を教えること

    学生は，自分がどこにいるのか・何をしてよいかのかがわからない状態に置かれ，そしてその状態をずっと続ける。
    この授業は学生にとって無意味であり，したがって，無視・軽視されるしかないものとなる。