Up おわりに 作成: 2010-11-23
更新: 2010-11-24


    本論考は,「数学的リテラシー」の問題の意味を構造的に大枠でとらえる論としてつくっている。 「数学的リテラシー」の主題の微妙な相をすっかり捨象する論になっている。
    この捨象は,「大枠論は捨象をやること」の意味もあるが,わたしはもう一つ,つぎのこととの対応も見ている:
      《学校数学で微妙なことはやれない》

    「数学的リテラシー」/<数学>は,学校数学にひじょうに曖昧でわかりにくい課題を付加する。 学校数学は,この種の課題は担えない。
    学校数学は,単純に数学を教えることで成り立つ。 単純に数学を教えることの中に複雑がある。

    ひとは,単純な指向性に乗って複雑に成長する。 複雑な指向性に乗って成長するというのは,成長のあり方ではない。
    しかし,これは本論考の趣旨を超えた論点提起になる。 これを論ずるには,稿を改めねばならない。