Up <自明>は,互いにもたれ合う構造 作成: 2010-11-20
更新: 2010-11-20


    「数学的リテラシー」の課題が受け入れられているとき,そこではつぎのことが受け入れられている:
    (*) ひとはつぎのような問題に囲まれている:
      数学を使えないことにより解決できず,そのため損失する。

    (*) が実際には歴然と示されていないのに (*) が受け入れられているとすれば,それは (*) が自明と思われているということであり,「自明」の思考停止が起こっているということである。
    「自明」の思考停止は,集団の個が互いにもたれ合うという形で現実に起こることである。 これは,個々が「自分は知らない/わからないが,知っている/わかっているひとがいるのだろう」の想いをもつという集団の心理現象である。

    わたしは,(*) を歴然とした体(てい)で示すということができないでいる。 そこで「自明」の思考停止は,あり得る問題のように思えるのである。