Up 組織活性化の機能 作成: 2009-11-28
更新: 2009-11-30


    数学教育界── 一般に,人の組織── は,物が存るようにあるのではなく,生き物が存るようにある。 すなわち,活性がこれを保たせている。

    活性のダイナミズムは,つぎのようになる:
      一つの主流が生じ,盛んになり,やがて衰える。
      これの衰退と重なるように,新しい主流が生まれる。
    組織にはいつも,全体の活性をつくり出している一本の主流がある。 「いま組織では何が起こっているか?」と問われたとき「こんなことが起こっている」と返せるようなものが,いつもある。

    この主流を生み出すものを,「パラダイム」と呼んでいる。
    翻って,組織は,<パラダイムの取り換え>という方法で活性を得ている。

    出口論は,パラダイムになる。
    組織は,潜在的に,「新しいパラダイムを求める」の意味で新しい出口論を求めている。 そして,ある出口論が,パラダイムの地位を獲得するようになる。

    出口論の意義のうちには,「組織に活性をもたらす」がある。 そして,出口の実現がいつになっても見えない類の出口論は,だいたいがこの意義ひとつで立っている。
    学校数学出口論でこの種のものは,「どんな学校数学を実現したか?」で価値が測られるのではない。 「数学教育界にどれほどの活性をもたらしたか?」で価値を測ることになるものである。