Up 出口論ビジネス 作成: 2009-11-15
更新: 2009-11-15


    出口論は,「これを実現する指導課程はある,これを実現することが課題だ!」で終わる。 指導課程づくりを課題に立て,そしてこれを先延ばしにする。
    課題先延ばしは,数学教育学にとっては,「その間数学教育学をやっていける」ということである。
    一方,これは,社会および教育現場を混乱させるものになる。
    数学教育学で起こった出口論は,『学習指導要領』に一部取り入れられる。 そして『学習指導要領』の文言になったものに対しては,教育現場は過剰に反応する。

    教育現場は,出口論が指導課程を課題として立てたことを,指導課程を打ち出したと受け取る。そして,それを求める。
    この需要に応ずることは,しばらくビジネスになる。
    この「ビジネス」の意味には,つぎの二つがある:
    1. 「研究者は,新しいパラダイムでしばらくビジネスができる」
    2. 教育ビジネス
    実際,出口論が新しい装いでつぎからつぎと出てくることが絶えないのには,B の意味のビジネスも深く関係していると見なければならない。──教育ビジネスの新装商品は,新装出口論である。