Up 「滋養・運動」の論述を課題とすべし : 要旨 作成: 2009-09-08
更新: 2009-09-08


    本論考は,「役に立つ」の論述をカラダ (傾向性) の論述と定めた。 ──カラダの実体は,位相変化する神経細胞のネットワークである。
    論述の立場に関しては,表象主義を退けることを重要な点とする。

     註 :ことばは,カラダにおける実体を指示しない」は,表象主義を退ける論法にはならない。 実際,「実体とことばが直接対応する」を表象主義の立場ということにしたら,表象主義は最初から保(も)たない。 「実体に顕れている意味とことばが対応する」を,表象主義の立場としなければならない。
    本論考は表象主義を退けるが,これの意味は,「実体に顕れている意味とことばが対応する」を退けるということである。 ──「表象主義が保たないことは,ことばの<場合依存>を考えれば容易に納得される」と述べた。

    一方,論は,表象主義に拠らねばつくれない。
    なぜなら,ことばとはそういうものであるからだ。

    では,この先をどうするか?
    「無記」「語り得ぬものについては,沈黙しなければならない」の境地に入ってしまうのか?

    本論考は,「語り得ぬものついて語る」を課題として立てる。
    うまくいけば,「語る」の新境地の開拓になるかも知れない。
    少なくとも,「語り得ぬもの」の理解を深めることになるだろう。別のことで,新しい視座・概念が得られるかも知れない。