Up 形式と年齢の関係 作成: 2011-10-01
更新: 2011-10-05


    「形式」は,<実感される>がこれの存在のしかたである。 そこで,実感できる者には存在し,実感できない者には存在しない,というふうになる。

    こう考えるとき,「形式実感と年齢」という主題が立ってくる。 形式の実感は,年齢と関係しているように見えるからである。
    実際,加齢に伴い形式の実感が増す。

    加齢に伴い形式の実感が増すのは,どうしてか?

    加齢に伴い形式行動の割合が増えてくる。
    形式行動が増えるのは,中身の抜け (風化) が進行しているからである。 「老人力」とか「もうろく」とか「境地」ということばの指しているものが,これである。
    この形式行動が自覚・実感される。
    こうして,加齢に伴い形式が実感されやすくなるというぐあいになる。


    加齢に伴い「形式陶冶」の考えに与するようになる。 加齢に伴い形式の実感が増してくるからである。

    翻って,若いうちは,形式が実感されにくい。 形式は<中身の抜け>であり,若いとは堆積が中身の抜けを上回っている状態のことだからである。