Up 「数学的考え方/問題解決/リテラシー」の間違い 作成: 2011-09-02
更新: 2011-10-12


    本論考は,形式陶冶を風化造形に解釈する。
    特に,数学そのものの勉強が,形式を実現する。

    この立場では,「数学的考え方」「数学的問題解決」「数学的リテラシー」は,理論の根本になる「形式の実現方法」のとらえのところで,間違っていることになる。

    すなわち,これらは,形式の直接構築をやろうとする。 形式を,直接構築されるもののように定めている。
    つぎが発想される所以である:
      「考え方指導」「問題解決ストラティジー指導」「リテラシー指導」を
       算数・数学科の授業としてつくる。

    <形式の直接構築>の発想のおおもとは,表象主義である。
    表象主義では,形式が実体概念の構成物になる。
    この表象主義の上に認知の理論を立てようとするのが,「認知科学」である。
    「数学的考え方/問題解決/リテラシー」は,認知科学である。

    《知識と思考力は切り離せるものではない》の実感があれば,<形式の直接構築>の間違いをしないで済む。
    そして,この実感を培うものも,数学の勉強である。