Up 授業の極意は,授業者が見えなくなること 作成: 2011-09-02
更新: 2011-09-02


    数学には,学習を喚起する力がある。 授業者が行うことは,この力を解発(release)すること,この力をじゃましないことである。

    授業者が数学の学習喚起力の解発を自分の役割とし,これに徹するとき,生徒の意識から授業者が消え,生徒の前には数学だけがあるふうになる。──《授業者が消え,数学が自ら語る。》

    メディアは,空気のような存在になるのが最上」という言い方がある。 授業の極意も,これである。

     註 : 授業の初心者 (たとえば教育実習生) は,生徒の歓心を得ようとし,そのことに腐心する。 そこで,「見えなくなる」の正反対をやる。 当人は,よい授業ができたと思っている。