Up 改革 → 失敗 → 復旧 作成: 2008-05-17
更新: 2012-10-04


    教育課程は,およそ10年ごとに改められる。
    これには,新しい「改革」の開始の意味が込められている。

    「改革」は,失敗模様をだんだんに現していく。
    失敗模様がはっきりしてきたところで,反対方向に転じる。
    しかしこの反対方向の「改革」も,失敗模様をだんだんに現すものになる。
    失敗模様がはっきりしてきたところで,反対方向に転じる。
    これを周期にして,行ったり来たりが繰り返される。
    教育課程は,およそ10年周期の振り子運動をしている。

      「基礎・基本」と「ゆとり」の振り子運動
      「数学」と「数学」(「生活単元」) の振り子運動


    一般に,現前のシステムは,自らをコンスタントに活性化する機能を内在している。
    実際,この機能の内在がなければ,システムは死んでしまう。
    教育システムも同様である。
    そして,教育システムは,振り子運動を「コンスタントに活性化」の方法にしている。
    実際,振り子運動は,「コンスタントに活性化」の最もシンプルな実現になる。

    「活性化」の意味は,「経済効果」である。
    職員に仕事を与える,雇用を創出する,教育関連企業にビジネスチャンスを与える,等である。

    「改革」が失敗に至るのは,「改革」もこれの逆も,「どっこいどっこい」だからである。
    一方を優位にすれば,矛盾を現すことになる。 この矛盾が,「改革」の失敗模様である。
    《「改革」がコンスタントに起こる》が「コンスタントに活性化」を実現する方法になっていて,そして《「改革」がコンスタントに起こる》を最もシンプルに実現する形が,《失敗する「改革」の振り子運動》というわけである。


    振り子運動は,システムの自動運動になっている。
    個人の行為も,この自動運動の内容になる。

    特に,振り子の反転は,「改革」の主役交代,そしてこの「改革」を応援・支援する勢力の新興と,対応している。
    新しく主役になる者,応援・支援する者は,つぎの2タイプである:
    1. 同じ「改革」が前にもありそしてそれが失敗していることを,忘却した者 (「懲りない者」)
    2. 「改革」の振り子運動を知らない世代 (「若者」)