Up 学校数学は,生態系 作成: 2012-12-26
更新: 2014-07-01


    本論考は,学校数学を「なる」の視点で捉えようとする。
    「なる」は「均衡相の実現」であり,その「均衡」は「複雑系の均衡」である。
    学校数学に対する「なる」の捉えは,「学校数学=複雑系」の捉えである。

    この「学校数学=複雑系」を,本論考はさらに「学校数学=生態系」に定める──つぎのように。

    学校数学は,人の生きる系の一つである。
    個々が自分の<生きる>を,「学校数学」の題目に寄せて表現する。
    このとき,個々の<生きる>は衝突しつつ,均衡する。
    学校数学の現前は,多様な<生きる>が全体で均衡している相である。

    「均衡」は,「<生きる>=<生かされる>」を含蓄する。
    学校数学は,<学校数学で生かされる>の系である。
    この系に棲む者は,自身の構えや行動において<学校数学で生かされる>を表現する者である。
    一般に,「棲む」とは,<生かされる>を自身において現すことである。

    こうして,学校数学は生態系である。