Up 『改革プロジェクトの時代』 作成: 2014-11-13
更新: 2014-11-13


    今日,学校教育の経費は,《プロジェクトを申請し,交付金を得る》の方法でつくるものになっている。
    そしてこれは,《経費の必要から,プロジェクトを無理矢理つくる》に転じる。

    これが地方自治体のことになると,プロジェクトは大々的なものになる。
    一つの教育方法論に,傘下の教育現場が一律従わされる格好になる。

    プロジェクトは,経費捻出を仕事とする者と,教育方法論を以て自分の遺伝子を残そうとする者の,カップリングになる。

    人の考え出す教育方法論は,どれも功罪相半ばである。
    そして,プロジェクトの内容は,「箱物」づくりである。
    以前は,これは小規模に起こることであった。
    いまは,これが大規模のものになる。
    大規模であることの結果は,大きな「無駄」であり,さらに「箱物」を引きずるときは,大きな「損失」である。

    ただし,経済とはこういうものである。
    経費捻出を仕事とする者においては,肝心なのは目先の経費の獲得である。
    これが実現できれば,仕事達成である。

    教育方法論を以て自分の遺伝子を残そうとする者の方は,「プロジェクト指導者」から徐々に「御輿に乗る者」に位相を変えていく。即ち,引っ込みがつかない格好に自らをなしていく。そしてプロジェクト減衰期の中で,曖昧に姿を消していく。