Up マクロ現象は,経験が捉える 作成: 2014-09-08
更新: 2014-09-22


    学校数学のマクロ学は,学校数学を「系のその都度の均衡相」と捉える。
    その都度の均衡相の時間的変化は,パターンを現してくる。
    特に,反復パターン (「同じことの繰り返し」) を現す。
    マクロ学は,これらパターンの抽出と,パターン現出のダイナミクスの捉えを,主題にする。

    「パターンの抽出」は,パターンの観取である。
    <変化>がパターンであるとき,パターンの観取は,パターンの全体を通して見ることを含むものであり,これができるだけの時間を要する。
    また,パターンは,それが繰り返されるのを観て,はじめて対象化されるものになる。
    したがって,パターンの観取は,パターンの繰り返しを見ることができるだけの時間を要する。

    学校数学は,「数学を」(「基礎基本」) と「数学で」(「生活単元」) の間の振り子運動を現す。振り子が一方の側にある期間は,およそ10年である。
    また,学校数学は,「数学的○○」(数学的考え方 → 数学的問題解決 → 数学的テラシー) の拍動運動を現す。これは,およそ20年周期である。
    個人がこれらのパターンを観取するためには,学校数学の自分のキャリアの全時間をほぼ費やすことになる。

    このように,マクロ学は,時間を省略できない。
    これは,経験学がこの学の基本形になるということである。