Up 「系─個」存在論 : 要旨 作成: 2014-09-20
更新: 2014-10-30


    雲は,水の粒が<個>になってつくる系である。
    水の粒は,水の分子が<個>になってつくる系である。

    一般に,人の立てる「存在」は,「系−個」構造になる。
    本論考はこれを命題として立てる:
      存在は, 「系−個」構造


    雲は,<個>である水の粒の関係性である。
    水の粒は,<個>である水の分子の関係性である。

    個の関係性である系は,個の延長ではない。
    数学の言い回しを用いれば,個と系の関係は「非線形」である。

    これは,「ミクロ・マクロ問題」(註)と呼ばれる主題の内容になる。
    系に対して個は「ミクロ」であり,個に対して系はマクロである。
    存在が「系─個」構造であるとは,存在が「マクロ・ミクロ」二重性だということである。
    そして,系は個の延長でないとは,マクロはミクロの延長ではないということである。

     註 : 「ミクロ・マクロ問題」とは,「ミクロとマクロのつながりをどう考えればよいか?」の問題である。
    この問題は,各種分野で立つ。