Up 「同じことの繰り返し」の観取 作成: 2014-07-26
更新: 2014-09-20


    学校数学の歴史は,同じことの繰り返し (律動) を現す。
    「同じことの繰り返し」は,攪乱と均衡回帰の繰り返しである。

    これには,「拍動」と「振り子運動」の2タイプが認められる:
      ・拍動
      ・振り子運動 


    つぎは,拍動タイプである:
    • 出口論の新装
    • 指導要領の改訂
    • 「数学的○○」の新装 (「考え方」→「問題解決」→「リテラシー」)

    また,つぎは振り子運動タイプである:
    • 「数学で」と「数学を」の間の行ったり来たり
    • 「ゆとり」と「基礎基本」の間の行ったり来たり

    同じことの繰り返しの意味は,「代謝」である。
    一つのサイクルのリセットは,<リフレッシュ>ないし<世代交代>である。

    「代謝」のメカニズムは,<忘却>を要素にしている:
    • リフレッシュを可能にしているのは,忘却
    • 世代交代は,世代忘却

    世代交代が「進歩」にならないのは,つぎが理由である:
    • 個の成長は,前世代レベルに到達するくらいまで
    • 個の成長は,次世代に引き継がれない

    さらに,時代の流れによっては,「退歩」もある:
      例 : 成果の短期回収の時流においては, 地道に精進よりもプロジェクト/新機軸となって,<肝心>が失われる。