Up 数学科の独自性の捉えに不足 作成: 2013-08-25
更新: 2013-09-04


    数学科の意義として先ず考えることは,教科としての数学科の独自性とは何か?である。
    これは,数学の学習における「数学」の意味は何か?を考えることである。

    わたしはこの「独自性」を,「実用面での独自性」のようには考えない。
    生徒が学習した数学に「実用」を求めることは,無理だからである。
    学校数学は,それを素材にして或るタイプの行為を実践し,その経験を蓄積するためのものである。

    わたしは,その行為を,<批判>であると理解している。
    数学は,<批判>を学の形にしたものである。

    教科としての数学科の独自性=<批判>」に,「数学科=<批判>陶冶」の意味はない。
    「批判」の実践・経験蓄積は,カラダづくりである。 このカラダづくりを「批判」陶冶に解釈することは,作用主陶冶主義の轍を踏むことである。