Up 同じことの繰り返し 作成: 2012-12-25
更新: 2014-07-06


    学校数学を臨む視座を「学校数学=生態系」まで退くと,学校数学は攪乱と均衡回帰の繰り返しになる。
    攪乱と均衡回帰の繰り返しの意味は,代謝である。

    <学校数学=生態系>は,代謝によって自己維持する系である。
    代謝は,同じことの繰り返しである。
    この系では,同じことの繰り返しが,肝心なことになる。
    特に,学校数学に観察される「同じことの繰り返し」を否定的に受け取るのは,錯誤である。

    攪乱と均衡回帰のサイクルの大きさは,いろいろである。
    また,一つのサイクルは複数のサイクルの合成になっている。

    学校数学の歴史は,大きな「同じことの繰り返し」を現わす。
    大きな「同じことの繰り返し」は,大きな「攪乱と均衡回帰の繰り返し」である。
    ひとは,学校数学の歴史に,学校数学の「進歩」が示されることを当て込む。しかし,学校数学は,右肩上がりの上昇運動では全くない。
     ( §「繰り返しの形」)

    同じことの繰り返しは,ただ運動すべく運動しているというものである。
    一般に,生態系の運動は,ただ運動すべく運動しているというものである。
    予定を以て運動しているのではない。