Up 自己維持──<攪乱と均衡回帰>で代謝 作成: 2012-12-26
更新: 2014-07-05


    学校数学を臨む視座を「学校数学=生態系」まで退く。
    系の現前は,系が自己維持する系であることを含意する。
    そして,自己維持は,自己維持のメカニズムの存在を示唆する。

    <学校数学=生態系>は,攪乱と均衡回帰の繰り返しを現す.
    この攪乱と均衡回帰は,系の代謝になっている.

    上の二つを,本論考はつぎのようにつなぐ:
      「<学校数学=生態系>は,攪乱と均衡回帰の繰り返しを代謝メカニズムにして自己維持する系である.」
    学校数学を臨む視座を「学校数学=生態系」まで退くと.「学校数学は,自己維持する系であり,それ以上でも以下でもない」になる。

    学校数学の歴史は,大きな<同じことの繰り返し>を現す。
    大きな<同じことの繰り返し>は,大きな<攪乱と均衡回帰の繰り返し>である。

    「攪乱と均衡回帰」とは? その内容は?
    「学校数学=生態系」は,運動する。
    これは,運動する系である。
    運動のモーメントは,個のポテンシャルである。
    運動は,機能性としては,各種要素の衝突と調整,各種形態形成,生態パターンの変化等である。
    そして構造としては,「攪乱と均衡回帰」である。

      一般に,生態系は,「攪乱と均衡回帰」(《均衡を壊す攪乱が起こり,均衡を回復する蠢きがこれに応ずる》) が各種発生している系であって,全体で緩やかな安定・定常を現す。


    「学校数学=生態系」の「系の自己維持──<攪乱と均衡回帰>で代謝」のメタファになるものを考える。
    例えば,「経済─景気変動」:
      学校数学は,一つの「経済」の系として,「景気変動」を自身の存在のメカニズムにしている。