Up 「進歩」と無縁 : 要旨 作成: 2012-12-26
更新: 2014-07-06


    学校数学は,つぎの3通りの意味で,「進歩」と無縁である:
    1. 学校数学は,同じことの繰り返しを運動する
    2. 規模・勢力の拡大は,質の向上とは違う
    3. 「進歩」に見えるものは, 「進化」


    物理学/経済学の視点で「生活の進歩」を顧みれば、それが実は「資源の蕩尽」に他ならず、プラスマイナスでみればマイナスになっている、といったことがわかってくる。 ──実際,一般に「進歩」は、あるところがとんがるかわりにどこかがへこむことである。

    学校数学の「進歩」も,「あるところがとんがるかわりにどこかがへこむ」に他ならない。 ──実際,学校数学は,「あるところがとんがるかわりにどこかがへこむ」の繰り返しを運動するものである。


    「学校数学は進歩しない」の核心は,「教員は進歩しない」である。
    教員は,進歩しない。
    一般に,後進は先人のレベルに到達できるかできないかである。 「後進」に「先人を超える」の含意はない。
    これは,「超える」は尋常のことでないということである。