Up 学校数学は何のため?」の答えの類型 作成: 2013-06-20
更新: 2013-07-02


    学校数学は何のため?」の答えを,「xはX1 を勉強する; xはX2 を身につける; xはX3 を行動する; yはYを得る」の構造でとらえることにした。
    このとき,「xはX1 を勉強する; xはX2 を身につける; xはX3 を行動する; yはYを得る」の類型を定めることが,「学校数学は何のため?」の答えの類型を定めることである。

    本論考は,単純に4つの項目「xはX1 を勉強する」「xはX2 を身につける」「xはX3 を行動する」「yはYを得る」の組み合わせパターンとして,類型を考えることにする:

      「xはX1 を勉強する」
      「xはX2 を身につける」        
      「xはX3 を行動する」        
      「yはYを得る」        

    ただし,「xはX3 を行動する」は,「xはX2 を身につける」をこれの必要条件としたものである。 よって,有効な類型はつぎのものになる:

      I II III IV V VI
      「xはX1 を勉強する」
      「xはX2 を身につける」    
      「xはX3 を行動する」        
      「yはYを得る」      


    学校数学は何のため?」は,国/社会にとっての「何のため」にまで及ぼして論じられるのが普通である。 そしてこのときの論考の類型は,I ないし III ということになる。

    本論考は,「学校数学は何のため?」を個人の「何のため」に限定して論じようとするものである。 この場合は,類型は II ないし IV である。

    類型 V は,教科書会社 (一般に,学校教育産業) がこれの例になる。
    教科書会社は,《生徒が教科書を使って学校数学を勉強する》というシステムから利潤を得る。 生徒にとっての「何のため」に関わりそこから利潤を得るというのではない。

    VI は,「ただ勉強する」「興味が引かれるから勉強する」「何のためということではない」である。