Up 教育行政がつくり出す運動──<振り子運動>タイプ 作成: 2012-10-04
更新: 2012-10-15


    教育課程は,およそ10年ごとに改められる。
    これには,新しい「改革」の開始の意味が込められている。

    「改革」は,失敗模様をだんだんに現していく。
    失敗模様がはっきりしてきたところで,反対方向に転じる。
    しかしこの反対方向の「改革」も,失敗模様をだんだんに現すものになる。
    失敗模様がはっきりしてきたところで,反対方向に転じる。
    これを周期にして,行ったり来たりが繰り返される。
    教育課程は,およそ10年周期の振り子運動をしている。

      例 : 「基礎・基本」と「ゆとり」の振り子運動
      「数学」と「数学」(「生活単元」) の振り子運動

    「改革」が失敗に至るのは,「改革」もこれの逆も,「どっこいどっこい」だからである。
    一方を優位にすれば,矛盾を現すことになる。 この矛盾が,「改革」の失敗模様である。


    失敗は,こうなっては困るものではなく,こうならないと困るものである。
    実際,システム励起運動としての振り子運動は,失敗と転向がモーメントになっている。
    「改革」は,失敗するための「改革」なのである。