Up 出口論主流がつくり出す運動──<再起動>タイプ 作成: 2012-10-04
更新: 2012-10-15


    学校数学の出口論には,主流を形成している出口論がある。
    すなわち,つぎのように見掛けを変えながら続いている出口論である:
      「数学的考え方」→「数学的問題解決」→「数学的リテラシー」

    この出口論は,「システム励起」の仕方が<再起動>タイプである。
    すなわち,同じ一つの運動のライフサイクルを繰り返す:
スローガンのパブリッシュ
学界・教育行政・教育現場・教育ビジネスが呼応
  理論研究・授業実践研究の開始
研究活動の展開
研究領域・研究活動の飽和
運動に対する飽き
運動の減衰
復旧
    周期は,これまでの場合,およそ20年である。


    この出口論は,行為語「○○」(e.g.「コミュニケーション」) に対しつぎの論を展開するというものである:

    1. ひとは,○○できる者でなければならない。
      みなを○○できる者にすることは,学校教育の仕事である。

    2. ○○できる者を実現する方法は,○○の行為をいろいろ・たくさん課すことである。
      各教科が,自分の領域でこれを行う。
      特に,算数科・数学科で,これを行う。

    3. 算数科・数学科で「○○の行為をいろいろ・たくさん課す」を実施するに際し,つぎのことを研究の形で明らかにしていかねばならない:
      1. 「○○」の意味・内容は? (概念分析研究)
      2. 「○○の行為をいろいろ・たくさん課す」の指導法は? (授業実践研究)