Up 授業は,教員と生徒の関係性 作成: 2012-10-01
更新: 2012-10-11


    分数をわかっていない教員の「分数の授業」は,分数の授業にならない。
    自然数の勉強ができていない生徒に,「分数の授業」は成り立たない。
    授業は,教員と生徒の関係性である。

    算数・数学科の授業がどのようなものになるか/なるべきかは,この視点から考えることになる。
    授業が変わるとは,教員と生徒の関係が変わるということである。
    授業を変えるとは,教員と生徒の関係を変えるということである。

    変える主体は,教員である。
    生徒ではない。
    実際,教員は,授業によって生徒を変えていく者であり,さらに教員と生徒の関係としての授業を変える主体である。

    教員の現前は,人として成長してきたその成長曲線の端点である。
    同様に,生徒の現前は,人として成長してきたその成長曲線の端点である。
    授業は,成長曲線としての教員と成長曲線としての生徒の相互作用である。
    これが,「授業は教員と生徒の関係性」の中身である。

    教員は,一つの成長曲線のことである。
    授業が変わるとは,授業を変えるとは,教員が自分の成長曲線に新たな線を追加するということである。
    授業に向上が見られるとは,教員が成長しているということである。
    授業に向上が見られないとは,その教員が<成長しない教員>だということである。

      生徒のことを愚痴る教員がいるが,それは,自分が<成長しない教員>であることをわざわざ自分で吹聴しているわけである。