Up 基礎学の意味──普遍学に対し 作成: 2015-12-13
更新: 2015-12-13


    数学教育学が科学になる形は,数学教育生態学である。
    数学教育生態学を行うことのうちには,数学教育生態系を科学する視座の確立が含まれる。
    この視座は,「普遍」の身分になる。
    数学教育生態系を科学する視座の確立は,数学教育普遍学の形をとる。

    その視座は,確立されていない。
    確立は,これからである。

    「視座を確立した」は,どうなったときか?
    これは,操作的に決めることになる。

    「数学教育学」の視座は,「数学教育」の系の中にある。
    数学教育生態系を科学する視座のある場所は,「数学教育」の系の外である。

    数学教育生態系を科学する視座を,pとする。
    pは,「数学教育」の系の外にあるが,一つの系の中にある。
    この系を,Sとする。
    「数学教育」は,系Sの個である。


    系Sには,「数学教育」以外にいろいろな個が棲む。
    pは,「数学教育」を望む視座であるとともに,Sのすべての個を望む視座である。


    翻って,数学教育学の視座の探求は,Sとpの探求である。
    本テクストは,Sの探求を,<数学教育学の基礎学>の参照に代える。
    そして,pの探求を,<「数学教育」と基礎学の両方を均しく捉えられる視座>の探求に代える。


    これは,《「数学教育」と基礎学の両方を均しく捉えられる視座の確立》を,《数学教育生態系を科学する視座の確立》と見なすということである。

     註 : 数学教育生態系を科学する視座の「普遍」は,あくまでも相対的普遍である: