Up | 「連作障害」 | 作成: 2015-11-06 更新: 2015-11-06 |
例として,「連作障害」を挙げる。 品種Aを栽培する。 Aに特化して寄生する土壌微生物が,段々と集まってくる。 この間,Aも成長し,寄生生物に対する抵抗力もついていく。 寄生生物にさほど害されずに作物として育ち,収穫となる。 同じ土壌で,続けてAを栽培する。 土壌には,Aの寄生生物が最初から待ち構えている。 幼いAは抵抗力がないから,寄生生物にやられてしまう。 これが,「連作障害」である。 この「連作障害」を「数学教育」に転用すると,どうなるか。 栽培学が「連作障害」を主題にする形は,「連作障害があるから,連作をしない」である。 数学教育は「連作」であり,「連作障害があるから連作をしない」にはならない。 数学教育学が「連作障害」を主題にする形は,「数学教育は連作障害を伴う」になる。 「連作障害」の「土壌」は,教員,教室,学校等々と,いろいろなレベルで考えられる。 実際,これらの変化は,それぞれ「土壌の変化」として,「連作障害」と表裏に考えるものになる。
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