Up 「栽培化」 作成: 2015-11-16
更新: 2015-11-16


    野菜は,人が「栽培」を通じてつくったものである。
    野菜は,「人の栽培に依存」が生き方になった植物である。
    野生では,生きられない。

    野菜は,体を食品に都合のよい体に変えられた植物である。
    もとの野生の姿がうかがいようもないほど,体が変えられている。

    植物をこのように変えることを,栽培学では「栽培化 (domestication)」という。
    さらに,栽培化された植物のその体様を,栽培化症候群という。
    野菜は,これの体様そのものが「症候群」である。


    「栽培化」の概念は,「教育」に転用できる。
    「教育」は,人間の domestication である。
    教育がつくる人間のカラダは,それ自体が症候群である。

    「数学教育学」は,「教育」を井にする蛙になるので,《教育がつくる人間のカラダは,それ自体が症候群》が見えない。
    そこで,数学教育学は,栽培学を借りて井の外に出る。
    そして,《教育がつくる人間のカラダは,それ自体が症候群》を捉えようとする。