Up 「世界」: 要旨 作成: 2016-01-14
更新: 2016-01-14


    理論は,理論が「世界」とするものを,提示する。
    ここで提示の要諦は,論点先取を気にせず,サラーっとやってしまうことである。
    実際,「世界」は,《世界とは何か?》を考え出すと,わけがわからなくなるふうのものである。
    理論は,《世界とは何か?》に真正面から取り組むものではない。

    「理論は《世界とは何か?》に真正面から取り組むものではない」は,「理論は《世界とは何か?》の探求がどういうものかを知らなくてよい」ではない。
    実際,「サラーっとやってしまう」は,《世界とは何か?》の探求がどういうものかを知っていて,できることである。
    「サラー」の意味は,「デタラメ」ではない。
    「適切」である。

    そこで,《世界とは何か?》の探求がどんなふうになる/なってしまうものかを押さえておくことは,数学教育学の基礎である。