Up 「数学教育のダイナミクス」: 要旨 作成: 2016-02-03
更新: 2016-02-03


    数学教育生態系は,運動する系である。
    運動は,系の均衡をその都度実現するプロセスである。

    運動する系は,力学系である。
    数学教育生態系の要素は,すべてこの系の動因であり,そして連動している。

    こうして,数学教育生態系の論述は,「数学教育のダイナミクス」の論述である。


    ここで,数学教育生態系の動因を,便宜上つぎのように大括りしてみる:
    「学校数学のダイナミクス」では,教員・生徒,授業,学校数学の内容,等の現前が,ダイナミクスとして主題になる。
    「数学教育学のダイナミクス」では,数学教育学を生業にしている大学教員,学会,西欧スタンダードの研究パラダイム,等の現前が,ダイナミクスとして主題になる。
    「教育行政のダイナミクス」では,「数学陶冶」と「一般陶冶」の間の振り子運動が,ダイナミクスとして主題になる。
    「教育産業のダイナミクス」では,数学教育と教育産業の共生が,ダイナミクスとして主題になる。
    そして,さらにこれらのカテゴリーを横断するダイナミクス (図中線分で表示) ──「数学教育の目的」「指導法」等──が,主題になる。