Up 『数学教育学の形』: はじめに 作成: 2015-11-20
更新: 2016-01-10


    『3. 数学教育学の形』は,科学としての数学教育学を定立しようとする。
    これは,つぎを説くものである:
      《数学教育学が科学になる形は,「数学教育生態学─数学教育普遍学」》


    科学の意味は,「現前を理の実現と捉え,その理を探求する」である。
    科学としての数学教育学の現前は,現前の「数学教育」である。
    こうして,数学教育学は,現前の「数学教育」の科学である。

    現前の「数学教育」は,商品経済を支える営みである。
    <商品経済の支えとなる数学教育>の向上・改革を課題として負い,この課題への取り組みを生業う。
    「数学教育」は,商品経済の生業である。
    こうして,<現前の「数学教育」の科学>の数学教育学は,「商品経済下の数学教育の生態系の学」の意味の「数学教育生態学」になる。


    生態学は,普遍学を負う。
    実際,生態系を見る視座は,ロジックとして,生態系の外に在る。
    <外>を立てることは,Transzendental をやることである。
    普遍学を行うことである。

    数学教育生態学は,視座の普遍を立てていることになる。
    実際,数学教育生態学の視座は,《現前の「数学教育」が別の「数学教育」になっても視座は同じ》となるものである。
    数学教育学は,ここで立てている「普遍」を明らかにし,これを数学教育学の内容に含めていくことになる。
    それは,「数学教育普遍学」である。