Up 「数学教育学」と数学教育学の位置関係 作成: 2015-10-18
更新: 2015-11-04


    「数学教育学」と数学教育学の位置関係を,ここで確認しておく。

    「数学教育学」は,現前の「数学教育」に是非を立て,是の実現に貢献することを己の務めとする。
    数学教育学は,現前の「数学教育」を<理が成っている形>と定め,これの理の探求を己の務めとする。
    特に,数学教育学は,《「数学教育学」は,現前の「数学教育」に是非を立て,是の実現に貢献することを己の務めとする》に対し,これを<理が成っている形>と定めその理を探求することになる。

    この言い方に対し読者が抱くかも知れない疑問を,予め解いておく。
    「現前を<理が成っている形>と定める」は,「現前を是とする」ではない。
    現前は,「是非も無し」の扱いになる。
    いちばんの見本は,物理学である。
    科学が是非の彼岸に立つものであることは,物理学に照らすとわかりやすい。


    「科学」の数学教育学に対し,「数学教育学」はどういう位置づけになるか。
    「改良プロジェクト」ということになる。
    「数学教育学」と数学教育学の位置関係を,他の分野の場合に寄せて示してみる:
 領域   改良プロジェクト   科学 (生態学) 
人材 「数学教育学」 数学教育学
食材 栽培学,畜産学
栄養学
農学
商品 商学,経営学 経済学
「自然環境」 保全生態学 生態学
複雑系科学