Up 数学の普遍──規範学 作成: 2015-12-08
更新: 2015-12-08


    数学は,ルール・ゲームである:
    1. ルールを定める
    2. ルールの含蓄になるものを現す

    ルール・ゲームは,<ルールに則っている・則っていない>の二値である。
    <正しい・正しくない>は無い。
    数学は,<ルールに則っている・則っていない>の二値である。
    数学に,<正しい・正しくない>は無い(註)

    <ルールに則っている・則っていない>は,人・場所に依らない。
    ルール・ゲームは,普遍である。
    数学は,普遍である。

      国際試合が行えるゲームは,人・場所に依らないゲームである。
      即ち,普遍的ゲームである。
      そしてそのゲームは,ルール・ゲームである

    数学は,規範学である。
    数学が普遍だとは,規範学が普遍だということである。

      ニュートン力学は,規範学である。
      ニュートン力学は,普遍である。



     註 : 数学は,ルールに則っているか則っていないかである。
    数学に,<正しい・正しくない>は無い

    このような数学が,どうして生活に応用できることになるのか?

    生活に数学を応用できるとは,<数学を応用できるように整えた生活>に数学を応用できる,ということである。
    生活のうちには,数学を応用できるように整えることのできる生活がある。

    <数学を応用できるように整える>が,どうして可能なのか?
    数学は,これが可能になるようにつくられているものだからである。
    高度に抽象的な数学も,その端緒は,卑近な応用である。
    数学の応用可能性は,予定調和である。

    以上の意味で,数学は道具である。
    数学の「<正しい・正しくない>は無い」は,道具の「<正しい・正しくない>は無い」と通ずる。
    (数学は道具である。数学の営みでは,道具にならない数学をつくることができるが,それは「アブストラクト・ナンセンス」として退けられ,日の目を見ない。)