Up | 非実体論 | 作成: 2014-09-09 更新: 2016-01-12 |
そこで,存在の定立は,つぎの2通りになる: 存在は一つの<系─個>の個であるとともに一つの<系─個>の系であるから,命題「存在は, <系−個>構造」はつぎの命題を含意する:
<系−個>連鎖は,ロジックでは,上方・下方無際限となる。 しかし,現実的には,<系−個>連鎖は上限・下限が自ずと現れると考えることになる。 そしてそれは,単に<系−個>連鎖がちょん切れるというふうではなく,<系−個>の様相がひどく変わったものになるというふうである。
<系−個>存在論は,非実体の存在論である:
その「実体」は,存在を系の相で捉えるとき,消失する。 この系の中の個に「実体」を求めようとしても,だめである。 これは,同じことの繰り返しになる。 <系─個>連鎖での「個」の溯行は,終点がない。 「存在は非実体」は,観念論ではない。 「存在は非実体」は,物理である。 |