Up | <系─個>存在論 | 作成: 2014-09-09 更新: 2016-01-12 |
水の粒は,水の分子が<個>になってつくる系である。 水の分子は,水素と酸素の原子が<個>になってつくる系である。 水素,酸素の原子は,それぞれ原子核 (陽子と中性子)と電子が<個>になってつくる系である。 一般に,人の立てる「存在」は,<系−個>構造になる。 本論考はこれを命題として立てる:
雲は,<個>である水の粒の関係性である。 水の粒は,<個>である水の分子の関係性である。 系は,個の関係性である。 個の関係性である系は,個の延長ではない。 数学の言い回しを用いれば,個と系の関係は「非線形」である。
( 観点:集団の雲のダイナミクスは,個の延長ではない )
<系−個>存在論で謂う「個」は,つぎの様態のものである: <系−個>存在論は,このことを個の「自由性」と読む。 個の自由は,互いに衝突する。 系は,衝突する個の自由の逐次均衡相である。 (系を擬主体化した言い方を用いれば,「逐次制御が働いている」。) さらに,均衡の実現は,自分の最適な位相を実現しようとする個の新たな運動の契機に過ぎない。 こうして,系は「ウロボロス」的に自己更新してやまない。
( 観点 :「現相は,新たな運動の契機」) こうして,系における個のあり方は,「生きていて,かつ生かされている」「自由で,かつ定まっている」である。 |