Up 学校数学 : 要旨 作成: 2016-02-11
更新: 2016-02-15


    学校の普遍を,先ずは生物学に求めてみる。
    候補は,「社会的動物」「育児」「共生」といったところである。
    これらの間の構造的同型は,「集団」「矯正」「模倣」である。
    この構造の上に,個体の「学習 (習う)」が起こる。

    ここから「学校」への進化の要点は,「分担」である。
    社会的動物において,「子どもを預ける」が都合のよい生活形態になる。

    「分担」は,つぎに「分業」に進化する。
    これよりは,人間の話である。
    「子どもを預かる」が,専門職/生業として成立することになる。

    「子どもを預かる」は,「子ども」の高年齢化へ進化する。
    「子ども」の高年齢化は,「子どもを預かる」の内容の変化である。
    即ち,「教える」の度合いが増す。

    「子どもを預かる」「教える」のレベルのうちは,まだ「学校」ではない。
    「子どもを預かる」「教える」が「学校」になるのは,これに「人づくり」が加わるときである。


    「人づくり」は,アウトプットを定める。
    アウトプットを定めた「人づくり」の前に,「個の多様性」が現れる。
    「個の多様性」を相手にする「人づくり」は,「生徒一括」と「能力選別」になる。
    砂金を採るプロセスと同じである:
    1. 土塊と一括する
    2. 土塊をふるいにかける──ふるいの目をだんだん小さくする。

    こうして,「学校」は「生徒一括」と「能力選別」である。


    《「学校」は「生徒一括」と「能力選別」》の命題は,生態学の内容ではない。
    普遍学の内容である。