「ノン・カテゴリカル」 作成: 2016-03-08
更新: 2016-03-08


    「おもしろい」には,つぎの二つが区別される:
      1. 「おもしろい」を狙ってつくった「おもしろい」
      2. ノン・カテゴリカルの「おもしろい」


    子どもの絵は,おもしろい。
    この「おもしろい」は,ノン・カテゴリカルの「おもしろい」である。
    ノン・カテゴリカルは,カテゴリカルの眼にはおもしろく映る。


    学校教員は「子どもの発想はすばらしい!」をよく言う。
    その学校教員は「クリエイティブ」の意味でこう言っているわけであるが,実際はクリエイティブでもなんでもない。
    「天然」「まんま」,即ちノン・カテゴリカルを,「クリエイティブ」に取り違えているわけである。

    ノン・カテゴリカルが「クリエイティブ」に取り違えられやすい例として,原初・異文化がある。
    博物館のアフリカコーナや縄文文化コーナーの展示物に,現代人は圧倒される。
    そこにただならぬ「クリエイティブ」を感じ,さらに霊気・妖気さえも感じる。
    これは,ノン・カテゴリカル効果である。
    原初・異文化は,自分の世界のカテゴリカルに対してノン・カテゴリカルとして相対する。


    ノン・カテゴリカル効果は,生物の観察でも受ける。
    生物は,ノン・カテゴリカルな存在として相対してくる。

    子どもの「天然・まんま」には,生物的なものも残っている。
    例えば,「サヴァン症候群」的な能力である。
    大人とは違う<気づき>をする。