Up 数学教員──「教師」を役務 作成: 2017-08-02
更新: 2017-08-02

    数学教員は，「数学教師」を役務する。
    一方，数学教員は，専門技能者というわけではない。
    こうして「役務」の中身は，「教師を演ずる」になる。
    これが，数学教員の無理構造である。

    数学教員のキャリアは，素人から開始する。
    数学教員の専門技能は，オン・ザ・ジョブで向上させていくことになる。
    しかし，教員の仕事は過密である。
    「専門技能の向上」は悠長なはなしであり，後回しにされ，結局捨てられる。
    数学教員は，専門技能において未熟なままである。
    ひどい授業を，ひどいとは思わず，やって過ごす。

    未熟を自分で意識することから，指示待ちを習い性にしていく。
    数学教育には，時流──流行り──がある。
    数学教員は，この時流に流されるのみとなる。

    一方，この構造は，商品経済の理に適っている。
    時流は，景気の波である。
    商品経済が回転するとは，ひとがこの波に同期するということである。