Up 逃避 作成: 2017-07-25
更新: 2017-07-31


    数学教育のアウトプットは,勝ち組・負け組のピラミッドである。

    勝ち組・負け組のピラミッドは,「これの他ではあり得ない」を含意している。
    しかし,人は「善人」であり,ピラミッドをつくる役に耐えられない。
    ピラミッドを秘密にして,「みんな勝ち組になろう」を振る舞う。

    これは,無理構造である。
    しかし,この無理構造は,現在では国レベルにまで溯るようになっている。
    即ち,国はいま,「死なせてはならない」に立たねばならない。
    この政策に,支援・介護・延命・防災商売が群がり,一大産業が形成される。
    国の財政は,この産業関連の出費で破綻する。

    みんな勝ち組になろう」は,危ない思想である。
    実際,これを真面目に考えるとどうなるか?
    国の中にとどまっていては無理だから,外に出よう」になる。
    植民地主義は,これである。
    グローバリズムは,植民地主義の現代版である。
    みんな勝ち組になろう」は,「外の者を搾取せよ/犠牲にせよ」なのである。

    一方,この流れに是非はない。
    商品経済は,このように進化する。
    《なくてはならない選別を,あってはならないものにする》の無理構造と,これを解決しようとしての外への進出は,商品経済の宿命である。