Up パターン 作成: 2017-07-27
更新: 2017-07-27


    対象把捉の方法に,パターン化がある。
    「パターン化」は,数学をつくる。
    学校数学は,この数学を取り入れる。
    「確率・統計」がそれである。

    学校数学の「確率・統計」は,位相がはっきりしない。
    実際,学校数学レベルでは,位相をはっきりさせることがそもそも困難である。
    なぜなら,「対象把捉」のその対象は「複雑系」ということになるからである。

    実際,「パターン化」は,「構成」を諦めた相である。
    対象の構成的把捉を諦めて,「パターン現出の法則を見出す」に転じるのである。

    「確率事象」という対象の捉えは,ここから出てくる。
    一方,パターンの記述概念として,「分布」「分散・平均・偏差」の概念がつくられる。
    また,「パターン化」の方法として,回帰分析,判断分析,主成分分析,因子分析といったものが開発されてくる。

    そしてこれの今日の集約形が,学習型AIというわけである。
    こういうわけで,学校数学の「確率・統計」はいま,世界観/目的を持てる格好になっている。
    実際,学校数学の内容で大きく変化するところがあるとすれば,それは「確率・統計」ということになる。