Up 症状の個人差 作成: 2019-04-08
更新: 2019-04-08


      松浦誠・大滝倫子・佐々木真爾 (2005), pp.238,239
    ‥‥‥ ハチに刺された時の症状としては、ただ腫れるだけの局所症状と、重症になると死ぬ場合のある全身症状とがある。
    次に刺されたとき重症のハチアレルギーをおこしやすいのは、このうち全身症状を示した人たちである。
    ここでもう一度、どのような症状があったら要注意かを述べておく。
    全身の発赤、潮紅、かゆみ、全身のむくみ、全身の蕁麻疹など目に見える症状の他、のどがつまる感じ、胸苦しさ、頭痛、めまい、腹痛、悪心、嘔吐、尿便失禁、目がかすむ、目が見えない、耳が聞こえない、失神、意識喪失など、‥‥‥
    以前は、ただ腫れただけの人も次に刺されると、高い率で重症の全身症状をおこすといわれていたが、最近の調査では、全身症状をおこした人118人を調べたところ、この人達のうち、前に刺された時、大きく腫れただけの人は5人にすぎず、この結果から、ただ腫れただけの人は、それ程、恐れなくてもよいと言われるようになった。
    しかし、118人中5人はいるので、0ではないのだから大きく腫れただけの人も注意するに越したことはない。


  • 引用文献
    • 松浦誠・大滝倫子・佐々木真爾 (2005) :『蜂刺されの予防と治療──刺す蜂の種類・生態・駆除、蜂刺され対策と医療』, 林業・木材製造業労働災害防止協会, 2005.