Up AI には<何>が無い 作成: 2021-08-02
更新: 2021-08-02


    AI には,<何>が無い。
    AI が出力するパターンは,何かの表現ではない。
    それはひとへの同調である。
    その AI は,ひとから褒められるパターンをつくろうとしただけである。

    AI に<何>が無いのは,これまでのところなのか,それとも,これからもなのか?
    これからもである。
    AI に<何>を持たせることはできない。


    キューブリック監督「2001年宇宙の旅」で,AI の HAL は,乗組員が自分を停止させようとするのに対し,これをさせまいと乗組員を殺していく。
    この殺害を決行させているものは,自分の死への恐怖である。

    しかし,AI に<死の恐怖>をもたせることは,できない。
    自分を停止させようとする者に対してはこれを殺害する AI をつくることはできる。
    しかしこのAI の殺害動機は,自分をつくってくれた人に褒められることである。
    <死の恐怖>から殺害するわけではない。

    実際,<死の恐怖>は,生物のものである。
    ただしこの意味は,死の概念が生物にもたれているということではない。
    生物は,<生死>を<快・不快>に表現している。

    AI に<何>を持たせることはできないと言った。
    できないのは,<何>は<快・不快>から出てくる<何>だからである。
    AI に<快・不快>をもたせることはできない。
    ゆえに,<何>を持たせることはできない。