「宇宙マイクロ波背景放射 cosmic microwave background (CMB)」と呼んでいる現象がある。
天球の全方向から・ほぼ等方的にやってくるマイクロ波が,観察されるのである。
「ビッグバン」教はこれを,「宇宙が晴れ上がったときの光がマイクロ波に変化している」と考ればピッタリだとして,「ビッグバン」の直接証拠と見なす:
地球からa光年離れた点からの光は,a年前にその点で発した光である。
──いま見ているその光は,a年前のものである。
「ビッグバン」の教えに依れば,
- 宇宙は 138億年前に生じ,その 38万年後に宇宙が晴れ上がった。
- 宇宙は光速より高速で拡大している。──いま,地球から「宇宙の果て」までが 465億光年。
そしてこの場合,(1) <地球から138億光年離れたところ>が有り,(2) そこで発した光がいま地球に届いているとすれば,その光 (マイクロ波に変化している(註)) は宇宙が晴れ上がったときの光だ,となる。
註: |
発光体は宇宙膨張で遠ざかる物体なので,そこから届く光は「ドップラー効果」で波長が長くなる。
そして「宇宙マイクロ波背景放射」の場合,この効果が,赤色偏倚を通り越してマイクロ波にまでなるというわけである。
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