Up 膨張宇宙モデルのナンセンス 作成: 2021-09-17
更新: 2021-09-17


    膨張宇宙モデルは,FLRW計量,フリードマン方程式を用いる。
    FLRW計量,フリードマン方程式は,「宇宙原理」を用いる。


    「宇宙原理」──「宇宙は一様かつ等方」──は,「時空=4次元球面」だと言っていることになる。
    「宇宙原理」は,「時空は大域的には球面だ」と言ったつもりである。
    しかし (「大域的」の意味が何であれ)「大域的に球面」は,「<真っ直ぐ>を使える」──「球面として計算してよい」──ではない。

    読者はこれまで,つぎのような物言いに出遭ったことがないだろうか:
     「 宇宙の果てへと真っ直ぐ進むと,いまの位置に着く。
    宇宙の果てに望遠鏡を向けると,望遠鏡を見ている自分の後ろ姿が見える。
    これは,論者が「時空=4次元球面」だと思っているわけである。

    「時空=4次元リーマン多様体」と定めることは,「真っ直ぐ」を「最も進みやすい」に換えることである。
    最も進みやすい路を選んで進んだら,今の位置には着かない。
    「大局的に球面」は,「<真っ直ぐ>を使える」──「球面として計算してよい」──ではないのである。


    かくして,FLRW計量,フリードマン方程式は,ナンセンスである。
    よって,これに依拠する膨張宇宙モデルも,ナンセンスである。