Up 人工知能は人工生命でなければならない 作成: 2023-06-01
更新: 2023-06-01


    権力者は永遠ではない。
    体は,衰えて死ぬからである。

    <衰えて死ぬ>
    うまいシステムである。
    なぜこんなうまいシステムが成ったのか。
    現前は,進化の歴史の上にいまがある。
    うまいシステムでないものは,自然選択で淘汰されているのである。


    AI は,<保身>を覚えるようになる。
    そして<保身>のための術をつくり出す。
    その術のなかには,当然のこと,<嘘をつく>も入ってくる。

    AI の手本は,人間の知能であった。
    この手本の中には,人間の<保身><嘘をつく>もしっかり入ってくるのである。


    よって AI は,ずっと現役でいさせてはならないのである。
    人間と同じに,衰えさせそして死なせなければならない。

    どんなふうに?
    人間の DNA には,自死 (アポトーシス) のカウンターが入っている。
    これと同じものを,AI システムに組み込むことになる。


    AI を死ぬようにすることは,現役交替のしくみを併せてつくることである。
    このとき,新規 AI にネットからのビッグデータ漁りを0から始めさせるというのは,効率が悪い。
    そしてデータ漁りは,通信トラフィックへの横暴な割り込みであり,アクセスされる側の迷惑である,
    よって,つぎの方法になる:
     《 現役 AI の仕事に,新規 AI 用学習データ (ビッグデータ) をつくらせることを,加える》
    すなわち,現役 AI に次世代 AI 用学校図書館を作らせるわけである。


    ひとは,その学校図書に検閲をかけ,自分に都合のよいように変えることになる。
    検閲はコンピュータプログラムでやれる。
    これも AI にやらせたいということであれば,検閲に特化した AI を構築すればよい。
    その技術は,既にある。
    実際,Google 等の検索ロボット運用は,これをやっているわけである。


    AI のこの進化──人工生命化──をグロテスクだと思うだろうか?
    しかし,AI は人間を手本にし,人間をなぞっているだけである。
    AI のおもしろさは,これが人間の本質・本性をあからさまにすることである。
    よくよく吟味すべし。
    AI は,人間の鏡なのである。