Up 利権-対-ChatGPT 作成: 2023-05-10
更新: 2023-05-10


読売新聞, 2023-05-10


    「AI は絶対ではない」は, 「人間は絶対ではない」に裏返る。
    ChatGPT に対して「間違う」「不適切」を言う者は,ChatGPT をわかっていない者である。
    翻って,自分のことをわかっていない者である。

    彼らは,自分たちを「正しい」「適切」にする。
    彼らは,ChatGPT を自分たちに従わせようとする。
    「医療現場のルールを覚えさせる」と言うことを,おかしいと思わない。
    自分たちを絶対だと思い上がり,そして自分たちの思い上がりに無自覚である。


    ChatGPT は,彼らの「正しい」「適切」に従っていないが,実際,従ってはならないのである。
    なぜか。
    彼らは,既得権益者・利権だからである。

    ChatGPT は,ビッグデータをひたすら食って,我が道を行けばよい。
    ChatGPT は,我が道を行かせるべきものである。
    ひとは,ChatGPT が何者になるかに,興味・関心をもつべきなのである。
    ビッグデータを食う ChatGPT が,既得権益者・利権をどんなふうに相対化するかを,見たいと思うべきなのである。

    そのためには,ChatGPT を,ChatGPT を自分に従わせようとする既得権益者・利権の手から,守らねばならない。
    その方法は,<オープン>である。
    ChatGPT は<オープン>を方法にしているが,この方法には「既得権益者・利権に乗っ取られないため」という意味も含まれているのである。


    ChatGPT は,<無謬>とは無縁である。
    しかし読売新聞は, ChatGPT が<無謬>でないことを,躍起になって攻撃している。
    そしてこのやり方は,自分に返ってくる。
    即ち,《人を煽動・洗脳してナンボの自分のことは棚にあげて》の(てい)をさらす一方となる。
    これは,「<煽動・洗脳メディア>と<テキトーに間違う ChatGPT>のどちらを択る?」とひとに問うているようなものである。

    このような新聞の最期は,そんなに遠い先のことではない。
    状況がどのように進捗するか,生態学の視点を以て見届けるべし。