Up 「AIは教育に悪い」キャンペーン 作成: 2023-05-18
更新: 2023-05-18


読売新聞, 2023-05-16
   読売新聞, 2023-05-10

読売新聞, 2023-05-17


    若者は,新聞を読まない。
    若者を新聞を読む者にしないと,新聞は生き残れない。
    学校に ChatGPT が入ると,若者はますます新聞を読まない者になる。
    新聞は,このように思う。
    そこで,「AIは教育に悪い」をキャンペーンする。


    新聞は,学校に ChatGPT が入ることを,自分を脅かすものと見るのである。
    なぜか?
    学校に対する新聞の運動に,NIE (Newspaper In Education) というのがある。
    これは,学校に「学校教育に新聞を活用せよ」を働きかける。
    この運動の目的は,将来の新聞購読者をつくることである。

    新聞にとって「学校教育に ChatGPT 活用」は,「学校教育に新聞活用」と競争するものになる。
    そしてこの競争は, 「学校教育に ChatGPT 活用」が勝つことになる。
    対話型であり,問いを工夫することで多様な答えを引き出せるからである。


    新聞にとって「学校教育に ChatGPT 活用」は不都合なので,反 ChatGPT をキャンペーンする。 このとき新聞が ChatGPT を叩くのに用いるのが「間違いが多い」「著作権を無視」である。

    しかし,このキャンペーンで「学校教育に新聞活用」とはならない。
    言説の内容のあげつらいをやり出せば,新聞は「世論誘導」である。
    「世論誘導」と「間違いが多い・著作権無視」を並べれば,後者の方がまだ許せる(註)
    「学校教育に世論誘導活用」とはならないのである。


    註: 所謂「間違い」は,ChatGPT は急速に減らしていくことになる。
    ( ChatGPT に関しては,「間違い」の無いことの方がむしろ怖いことである。)
    IT時代は,著作権産業が終焉する時代である。
    著作権を主張しない表現が,著作権を主張する表現を量でも質でも圧倒することになるからである。